2011年6月1日

避難モードに入る(2)

ここのところ射線線量が気になる。避難の目安にもなれば、とりあえず引き留まる理由にもなりえるからだ。

しかし、計測する環境・検出器の種類(感知原理に基く)もとより行政機関による検出ユルユルの値などで判断があいまいになりかけている。
すでに各地域で市民レベルによるモニタリング調査が広がりつつある。今後それらから徐々に適切な判断ができるであろう。

だが、基準は厳密な数値に頼るのではなく、単純にチェルノブイリとの比較が最も適切であるというのが私の見解である。すでに数値の厳密さについて議論する時間はほとんどなく、おおよその見切り判断をせねばならない時に来ている。

チェルノ原発事故では1基で済んだが、福島は3基そして4基に至っている。
放射性物質は、4基すべてがメルトダウンすれば使用済み核燃料を合わせてチェルノの10倍近くなるという。さらに3号機はウランを濃縮したプルトニウム燃料を使っており毒性が強い。このメルトダウンはドミノ倒しに5号・6号と続く可能性が高い。
1週間で石棺したチェルノと違い、福島では来年になっても水棺すらできないという見通しである。
数年後には、本州の約6割を上回る広範囲が放射線管理区域と見なされるだろう。
そこでは数千万人が放射化されながらなんとか生きている。さらに10年・20年経つうちに若い世代がごっそりいなくなっているのが見えてきてしまう。
チェルノでは事故後分かっているだけで、すでに100万人近くが亡くなり70000万人が被爆後遺症に苦しんでいるという。現在のウクライナであって、人工密度が低い広大な穀倉地帯である。



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